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アメーバ、信号伝えて結束
「意思決定は全会一致」
飢餓状態に陥った単細胞生物のアメーバ(細胞性粘菌)が、互いに空腹の“信号”をやりとりして生き残りに有利とされる集合体になる仕組みを解明したと沢井哲東京大准教授(生物物理学)らの研究グループが23日付米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。
集合は特定の細胞がリーダーとなって号令をかけるのではなく、個々の細胞が出す信号のリズムが偶発的に同調して起きることも判明。沢井さんは「アメーバ社会の意思決定は全会一致の民主主義」と話している。
アメーバは土の中にすみ、単体の大きさは0・01ミリ程度。飢えると単体で餌を探すのをやめ、集合体として結束する。
研究グループは、一つ一つの細胞が信号を伝える誘因物質「サイクリックAMP」(cAMP)を放出する様子を、蛍光タンパク質を利用して観察する手法を確立。200個の細胞から成る集団で実験した。
すると、当初は個々の細胞がばらばらにcAMPを放出していたが、時間がたつとcAMPの濃度が高まった場所で6分間隔の放出が開始。この放出リズムが波のように伝わって集団全体が同調し、その場所を中心に細胞が集合することが分かった。これまでcAMPが集合にかわることは知られていたが、詳しい過程は不明だった。
2010/04/23 03:02 【
共同通信】