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彩遊記

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ブランドに対する考察

f0084105_1048311.jpgブランドといっても、ブランドまで昇華させるには、一筋縄ではいかない。ファンを育み、ブランド価値を高めていくようなブランド・マネジメントができない理由として、複雑系のシステムを設計する力がないことがある。

まず複雑系を理解することと、設計する力をもつこと、地域全体をイメージして考えるためのスキルを磨くこと。つまり、ブランドをつくるためには複雑性がわかったうえでの「情報アーキテクチャの設計の力」が必要になってくる。

『ブランドを説く者』が、つまり以前エントリーしたフィルドワークのツボをもつことだ。もっとシンプルに言えば、他者の目を持つこと。これは簡単なようで、じつは難しい。だれもが出来そうな気だけはするものだが、・・・・・・禅でいいうところの止観・・・。

止観の後、重要となるのが、認知や理解、信頼につながるような情報アーキテクチャをいかにデザインするか。まず、必要なのは、コミュニケーションや体験の体系化だ。

ブランドが求められる背景には、大量の情報のなかで効率よく自分が欲するものを探し出し、ブランドを利用してみたいという現代の人間の欲求がある。

地域ブランディングが最終目的としている「地域のものを買ってもらう」→「地域に遊びに来てもらう」→「繰り返し訪れてもらうようになる」→「住んでもらう」というアクションに人を駆り立てる。

そのためには、地域を知ってもらい、理解してもらい、欲してもらい、信頼してもらうというプロセスから、ものを買う、来てもらう、リピーターになってもらう、住んでもらうというステップが上がるたびに繰り返す双方のインタラクション=コミュニケーションを、体験によって伝えていく必要がある。

そうしたインタラクション=コミュニケーション、あるいは体験の体系化というものをいかにして設計するかというところで、地域ブランディングにおける情報アーキテクチャのデザインが必要になっていく。

ブランドをいかにしてターゲットとなる人びとに知ってもらい、理解してもらい、信頼してもらうかということは、人間がある対象に「注意を向ける仕方3つの間の推移モデル」、「認識」→「探究」→「信頼」の3段階の推移と関係がある。

ブランドに信頼を寄せて価値を感じるのにも、道具を信頼していちいち使い方を意識しなくても使えるようになるのにも、その前段階として、ブランドや道具に対する価値や使い方の探究があり、さらにそれ以前にはブランドや道具の存在やそれが何のためのものかを認識しておく必要がある。


        ←――――――――離脱―――                                   
        ←―落胆←―|          | 
     認識―――――→探求――――→信頼 →使用の連鎖へ→○
                  |          |
                      ←―混乱――


つまり、ブランドでもインタラクティブなシステムでも共通して問題となるのが、対象となる人に、どう知ってもらい、どう認識してもらうか ,持っている価値の探究をどのようにして行わせ、その価値をどう伝えるか いかに信頼してもらい、信頼を裏切らないようにするかということだ。

それがうまくいかなければ上図にあるように、探究の結果、落胆するかもしれないし、信頼を失い混乱し、もっと悪くすれば離脱してしまうかもしれない。

ブランドをつくる上でも、インタラクティブなシステムをつくる上でも、できればそうしたことは避けたいわけだ。そこで重要な意味をもってくるのが、情報アーキテクチャの設計スキルだと思うのである。
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by ogawakeiichi | 2009-11-03 09:46 | 情報とデザイン
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