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彩遊記

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ブランドとしての名所

f0084105_103327100.jpgなんちゃら起こしや、地域ブランドやらが近辺をウロつきだしてしている。付箋紙もったファシリテターやコンサルが登場し、紋切型で去っていく。

デザイン系でもデザイン思考として付箋紙を使ったエスノグラフィーをやるにはやるが、そこにはカタチ誕生までの責を負う。場所のブランドとはいったいなんでしょう。“日本流”からの一考察。

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さて、さて、日本では場所のブランドのことを「名所」とよぶが、この「名所」の発生というものなかなかオツなもので、誰が言い出したのははっきりしないのに、いつのまにやら人の口の端にのぼり、それが、次第に公衆のイメージマップの重要スポットになっていく。

しかもいったんそうなると名所としての地位は断然ゆるがなくて、そこへ次のイメージが連鎖され、物語がついてくる。

つまり、ブランドとしての名所は『情報の現場的発生』であり、『情報の現場的編集』を促すきっかけでもある。

日本でも、名所はおおむね古代歌謡や和歌とともに発生していった。

歌謡や和歌に詠まれたスポットがしだいに名所になっていった。

裏返せば、そこに名がつくから名所なのである.

ぼくが10年余りをすごした中国華南の桂林は山水画の世界がそのまま残る世界ブランドの観光地である.

中国では、桂林と聞けば南宋の詩人王正功が詠んだ詩句が、パブロフの犬の如く人民の口から放たれていた。

北京や上海で桂林に住んでいるといえば、知識人のほとんどが『桂林山水甲天下・・』と謳い始める。

桂林へ行ったことのない人までが『桂林山水甲天下・・』。

こりゃあもう、詩句に想起された名所ブランドだ。

その後、名所にはたくさんの物語がつくられていく。そのなかでも“劉三姐”の物語

この桂林にある観光系総合大学にいたことたことから、名所ブランドから派生した“物語”からの幾つかのビックプロジェクトを垣間見てきた。

そのひとつがこれ


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張芸謀プロデュースの超ビックスケール観光開発プロジェクト「印象劉三姐」ショーは、構想に5年5ヶ月を費やし、着工3年後の2004年3月20日、満を持して公開され、現在まですでに20万人以上の観客を動員している。←2004年で20万人。。。

桂林・陽朔の美しい山水画の世界をそのまま自然の舞台とし、さらに伝説の歌手「劉三姐」を融合させた大掛かりなショーの舞台は、2キロにわたる漓江水域とその背景にある12の山で構成されている。その自然の舞台に国内最大規模の照明技術、音響、演出効果を加え、さらにエキストラとして出演する600名ほどの地元の漁民、少数民族の娘たちが華を添える。演出のテーマは伝説の歌手「劉三姐」をメインとし、広西の少数民族風情、漓江のいさり火の風景などを組み合わせ人と自然の調和をあらわしている。
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多くの名所は名句に詠まれ,名物を生んで、経済文化のスポットにもなていく。そこが、『価値が生まれる現場』であり、『価値を編集する場所』つまり、価値が湧出する場所である。

個人的には、自分が好きなモノを選ぶので、たまさかブランドだろうが無かろうがこだわりは無いのだが、どちらかというと、センターのよろず屋から生まれたブランドより、キワのアズマ屋が秘めたブランド力につよく惹かれるなぁ。

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by ogawakeiichi | 2014-08-23 11:58 | 情報とデザイン
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