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彩遊記

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マーケティングについてのたわごと

創発型ではなく、資源集中型(※後出しジャンケン型)コンサルの、マーケティングを崇め、リスクをマーケの結果にまぶしたがる風潮に、少々辟易していたのだが。。。←プリエンティヴ・ドメスティケーション問題?。



そう、そう、うん、うんと、うなづく文章に出会ったので記録しておく。
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『世の中にはさまざまな製品やライフスタイルが氾濫して選択肢が多すぎだから消費者は疲れている。多くのメーカーは消費者に選択肢を与えているようで、実は混乱させてしまっていることに気づかない。だからAppleはリスクをとって、その中からAppleが最も良いと考えるものを2つか3つに絞り込んで製品として作って提案している。』

Apple以外のメーカーは、ユーザーの声を聞く、という言い訳のもとで、「欲しいものを言ってください、それを全部作りますよ」、という姿勢をとっている。しかしAppleはそれはメーカーとして、いやクリエイターとして怠慢だろうと言ってるのだと僕は考えます。


スティーブ・ジョブズが、技術開発やクリエイティブ部門に比べてマーケティング関連の部署の扱いが悪いというのはよく言われることです。実際、彼の逆鱗に触れたマーケティング部門の社員が、所属を問われて、とっさに「クリエイティブ」と答えたことで首を免れたというエピソードも有名です。

しかしこれはAppleがマーケティングを嫌いだとか軽視している、ということではもちろんありません。ジョブズがマーケターを嫌いなのはジョブズ自身が世界最高のマーケター(の一人)だからです。いや、ジョブズがマーケターを嫌いというよりは、マーケターの多くがとらわれている”常識”が嫌いなだけなのです。

他社がやっているマーケティングは、市場調査を繰り返した上でおよそ無難な回答を集めた上で商品化するようなものです。僕の目にも、業界でマーケターを自称する人の多くもまたそうした考えを踏襲しているとみえます。でも、そうした常識を打ち破ることこそが21世紀のマーケティングであり、むしろマーケティングの原点に変えることだと僕は思う。

最上のマーケティングとは、売れるものを作る、です。
Appleはそれを知っていて、そこにフォーカスしています。
iPhoneもiPadも、そうして作られた商品です。
iPhoneやiPadが革新的な商品である理由は、その革新性の源泉は、作り手であるApple自身がリスクを負ってリリースしているという事実だと僕は考えます。革新的なアイデアや商品には必ず、裏腹の脆さや危うさが存在します。

リスクをとっていることによる、その危うさやはかなさが、商品に切ないほどの輝きを与えているのです。


世界を変える ー。
そう口に出せる幸せな立場に自分を置ける人はそう多くない。
しかし、Appleが革新的なデバイスを次々と作り出している秘密は実は簡単なことです。
誰もがその秘密に気づいている、いわば公然の秘密。
ただその秘密を知ったところで、それを実践できるかどうかが問題で、多くの企業は、いえ、多くの人は、それを実践できない。

青い鳥と同じで、幸せも、世界を変える秘密も案外近くにある。

それでも幸せを手にできる人も世界を変えることができる人も、ほんのわずかしかいない。

それが問題なんです。それが問題。

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ここ
by ogawakeiichi | 2010-05-15 08:37 | 只記録
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