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彩遊記

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デザイン思考

f0084105_7495747.jpgデザインとは『デ(De)』+『サイン(Sign)』.つまり、従来の意味(記号)の組み合わせを否定し、変えることである。

常識を否定し目の前に現れる複雑な状況をシンプルに解決しようとする『引き算』のアプローチだ。

それは何らかのフレームワークをあてはめ分析して一般解に至るのとは逆のアプローチでもある。

我々の直観、身体、感情、知性を用いて現場での個別具体の現実から仮説を生み出し、目的にむけて諸要素を総合的に創造する知である。

方法論でいえば、チャールス・パースのアブダクションだろう。

五感を総動員してモノのデザインを『知の仕掛け』に載せていく設計だ。

観察で得た直観から、仮説をつくりモノを生み出し、物語としてのコトに乗せていく総合的な思考が本来のデザインである。最近は、それに向うデザイナーもほとんどいなくなってしまった。

モノのデザインは、とっくにグラフィック、インテリア、広告デザインといったカテゴリーに分断され、コトは、バイヤーやコンサルや広告代理店などにより専有されている。この分断された領域を横超できなくなっているのだ。←バブルの頃から、効率を求めてモノとコトの両方に分断されていった。

アブダクションの背後にあるのは、あくなきパッション、探究心。さらに特定分野での博学的知識も重要だ。市場環境分析から論理的にでてくるような戦略や施策には誰もコミットなどしない。

大事なことは、明らかにチャレンジングな常識では考えられないようなことを解いて現実のモノにすること。

そこには感性と直観力が不可欠なのである。

小さくても、そういった積み重ねがエクセレンスを形成していく。

それではデザインにおける直観的思考とはなんだろう?。

認知心理学者のドナルド・ノーマンは、人間には創造に不可欠な2種類の認知システムがあると考えた。一つは【体感的認知】。もうひとつは【内省的認知】と考えた。

ドナルド・ノーマンのいう【体験的認知】とは身体的な五感、経験を通じた観察からくる直観のことである。

デザインを進めていくにあたって、我々は現場に踏み込んでいかねばならない。

『体験的モード』とは、身体的な関わりを通じて思考することである。

しかし、それもまた、個人の体験の限界に留まってしまうかも知れない。

そこで、同時に『概念的な本質、真理を追求する必要が生まれてくる』

つまり、そこには【内省的認知】によって、比較対照や思考、判断などが行われ、最終的に【新しいアイデア、新しい行動がもたらされる】。

ズバッと言えば、自分を客観視できる力だ。←禅的な訓練が必要になってくる?。

身体(五感)のアンテナで何かを暗黙に『知る』その純粋経験をもとに、そこで分析したりせずに、バイアスを捨て、包括的・直感的に印象をえて、顧客や現場の事象の生きた『データ』を感受する。

しかし、このあたり矛盾に満ちたものでもある。

ただ、ここでこれに白黒つけようとせずに、多様な意味や、事象の集まりとして認識し、それぞれを比較対照しながら関係性を理解していく。あるがままに理解する。

受動的であるけれど、同時に個別の様子にも目を向けた認知状態である。ここに飛躍が訪れ、仮説が見えてくるのだ。

これはデザイン思考する人の内部では、概念の『熟成』がおこなわれている段階でもある。

参考:ビジネスのためのデザイン思考より


つづく・・
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by ogawakeiichi | 2010-12-16 07:50 | 情報とデザイン
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