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彩遊記

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日中設計対照集

●日中設計対照集=10月22日南日本新聞掲載=

●日中設計対照集=10月22日掲載=
現在、ぼくの仕事場は、プリントアウトした用紙の山、カラフルな付箋紙、辞書類、スケッチ、学生の作品、たくさんの紙コップなどが、散乱していて足の踏み場もない。忙しいことはよくないことだと思っていても、切羽詰らないと動き出さない性格は直るものでもないみたいだ。おまけに、ほぼ毎晩の宴会続き、“白酒(ばいじょう)”の抜けない日が続く。

白酒は、コーリャンを主原料とする無色透明の酒。アルコールは平均五十度。宴会では、これを『干杯!(カンペイ)!干杯!』と一気に飲み干す。ぼくの一時帰国にかこつけて、美術仲間の、のん兵衛たちがあつまるだけの話だが、ついつい、酒飲みのたちの“ご好意”に、ハマってしまう。

ぼやけた頭に活を入れ、土壇場で取り組んでいるのが、日本語ー中国語デザイン辞典。うーん、辞典と言うと、とっても凄いものに聞こえちゃう。だから、日中デザイン対照語集にしておこう。仕事場の壁一面に貼り付けられた赤や、黄色のカラフルな付箋紙。実はこれ、表に中国語、裏に日本語のデザイン・美術単語をメモしてある。ぼちぼちと、集めはじめたのは二年前。

あたらしい単語に出会うと、ちょこっとメモして、ぺタッと壁に張る。それが、あれよあれよと、増えてきた。一年を過ぎた辺りから日中のデザイン・美術対照語をまとめようと思い立つ。専門用語の日中辞典は、いくつかあるが、デザイン美術の対照辞書は、見たことない。どこかにあるのかも知れないが、それだって構わない。

うわさを聞いた四名の日本語科の学生が助っ人に来てくれた。美術関連の本を広げ、活字を追いながら、本格的に単語の採集がはじまった。さて、さてここで初歩の美術用語問題。 ?@霊感。?A艶俗芸術。?B行為芸術。は日本語でどう訳す。?答え。?@インスピレーション。?Aポップアート。?Bパフォーマンスアート。ああ、なるほどねって感じでしょ?!でも、よく見ると日本語は外来語。英中対照って気がしないでもないのだが‥このように、字面だけである程度見当がつき、すんなり訳せるのもあるのだが、なかには苦戦することも。あーでもない、こーでもない、と言いながら、ときには図で示したり。そうしてるうちに、徐々に“ことば”の輪郭が見えてくる。
 
きっと、江戸時代、医師の杉田玄白先生たちがオランダ語の本を初めて『解体新書』に訳したしたときも、こんな雰囲気だったんだろうな。失礼、ちょっと比喩がオーバーだ。なんとなく先が見えては来たものの、テンションが上がると、あの単語、この単語と、収集はエスカレート。さすがチャイナ、ついに一人が美術でよく使う成語(四字熟語)まで集めだす。それにもやっと踏ん切りがついた。これまで集めた単語の入力がはじまった。あまりの単純作業に、“こんなことやって、なんになる?”と頭をよぎる。ふぅ ~
 
街中は、桂林の名前の由来でもある桂花(キンモクセイ)の、かおり漂う桂林のベストシーズンがはじまった。           
 
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by ogawakeiichi | 2011-06-23 08:08 | 南日本新聞コラム
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