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彩遊記

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ニッポンの風景をつくりなおせ

f0084105_695543.jpgある飲み方で同席した熊本の行政マンが、梅原真を検索していたら小川さんが引っかかりました。と、メールをくれた。

どういうリンクのアルゴリズムで辿り着いたのかは知らないが、梅原真さんの周辺を自分がうろついているってことは少々うれしい。いや、大いにうれしい。

著書『ニッポンの風景をつくりなおせ』で、彼は「すべての基本は一次産業! 一次産業は日本の風景を紡ぎ出している。風景を見れば、その国がどんな国かがわかる。一番大事なものは風景である」と説いた。

そうそう、御意!

一次産業がうまくいかなくなってから世の中うまくいかなくなった。金融資本主義など、実体のないデジタル化した虚の経済の影響と、手っ取り早い益の都合飛沫の影響だろう。

もうかっている皆様は努力して儲かることのなにが悪いとおっしゃるのだろう。が、共同財であるニッポンの風景までも変えてもらう必要はない。

その資本の毒を薬にかえるべく、その間隙に攻め入るように、梅原真はその一次産業にデザインをかけあわせた。

そこに【新しい価値を生み】【新しい価値を経済にして】【経済をうまくまわすことで一次産業を生きのばし】【そこに日本の風景】を残そうと考えた。【一次産業×デザイン=風景】この方程式でニホンの風景を残そうと考えたのだ。

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梅原が提唱する「新しい価値」は、安手の包装紙のような「デザイン」とはちょっと違う。梅原がデザインをする目的は、その商品が売れることではなく、「その風景が残ること」だという。自分の好きな故郷の風景を残すためにデザインを続ける。

そして、梅原の手によって潰れかかったカツオの一本釣り漁船は残り、砂浜が美術館として活用された。時はまだバブルの盛り、リゾート開発やハコモノ行政が是とされていた時代である。

そして、「スローライフ」やら「田舎暮らし」やらが喧伝されるようになった2000年代に、ようやく梅原が手掛けたデザインは脚光を浴びるようになった。

 しかし、「いいものを作っていれば売れるなんていう時代じゃない。いいものを作っているんなら自分で売らなければならない」と、梅原が本書で述べるように、本書はゆったり気楽に無理しない「スローライフ」とはほど遠い。「エコロジー」がもともと60年代のヒッピーから生み出されたラジカルな思想であったように、「いいもの」を売るための戦略と熱意に満ちた「梅原デザイン」はスローライフとは似て非なるものである。(某雑誌の書評より)

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by ogawakeiichi | 2011-10-06 06:15 | 情報とデザイン
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