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彩遊記

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<   2006年 05月 ( 14 )   > この月の画像一覧

パブリックサイン

●サインの機能
○案内機能
サインは都市空間や施設などをわかりやすく、案内し快適に行動できるように各種の情報を伝える機能をもっている。
①空間の認識に関する情報
ア:案内ー空間の構成を示す面的な情報
イ:誘導ー方向や行き先を示す線的な線的な情報
ウ:記名ー場所を特定する点的な情報

②内容の理解や運営に関する情報ア:禁止・規制ー安全の管理や利用の円滑化
イ:説明・解説ー内容の紹介や理解の促進
サインにはこれらの情報のいずれかが、または複数の情報が含まれ相互に関連しながら
人に代わって案内を行い、不安定な内容を基準化し、正確で安定した案内を行う機能がある。

※情報の概念:面的な案内→線的な誘導→点的な記名<>都市案内→路線案内→地点案内
○誘導機能
ツアーガイドは、あらかじめ訪問先を決めて要領よく旅行者を誘導する。サインにはこれと同じように目的地に速やかに誘導し、的確な導線をつくるはたらきがある。道路案内標識に代表される「誘導サイン」は方向案内とも呼ばれ、方向や行き先を示す線的な情報を伝える。サインの高さ、文字の大きさ、色などが決められ一定の距離からすばやく判読できるように工夫されている。的確な誘導サインの条件として、次のものがあげられる

1.情報が適正に選択されていること
2.利用者に対応した内容であること
3.見やすくわかりやすいものであること
4.場所の特性にあっていること
5.瞬時に判断できること。

〇記名機能
空間を認識させるためには、①案内サインによって空間の構成を示す。②誘導サインによって方向を示す。
③記名サインによって、場所を特定する。の3つの情報が連続していなければならない。記名サインはそのなかでも最も基本的なもので、案内サインや誘導サインと複合させることはあっても省略することはできない。記名は、個人の自由意志を尊重することが原則であるが、一方で、町名街区番号の一貫した表示や広告物の規制など、総合的な関係からコントロールしなければならない問題もあり、体系的なシステムの確立が急がれる。
さらに最近では言語に頼らすノン・バーバルな記号も記名機能を果たしえるとの考え方も定着してきた。たとえば、山や樹木などの特徴的な自然景観や個性的な彫刻などは、古くから親しまれてきたが、最近ではこうしたランドマークを意図的に創造したり、ピクトグラムを積極的に利用する傾向がある。場所を特定し、普遍的な指示が出来、人々の感覚にアピールするサブシステムとして一層の発展が期待される。

例:浅草の雷門・東京のバス停・福岡タワー・マック・ケンタッキー

○禁止・規制機能
街や施設などの機能を維持し、安全かつ積極的にその機能を活用していくために、さまざまな情報が必要である。
第一に安全の確保と人為的災害の防止に関する情報。<禁止・規制サイン>
第二に町や施設などの機能を理解し十分に活用できるようにするための情報<説明・解説サイン>
第三にその内容の理解を深め、利用者の育成をはかる情報<説明・解説サイン>
例:道路標識。自然石の車止め

○説明・解説機能
①施設設備等の利用方法を案内するもの。
②由来や個別の資料の理解を促すもの
③動的な情報を提供するための装置となるもの
ア;利用案内
施設設備等の内容を紹介し使い方を説明する。案内、記名、禁止・規制等を含めた複合的なサインになることが多い。大きな施設ではインフォメーションセンターなどにおいて人による柔軟な対応が必要な場合もある。
イ:学習
由来や個別の資料や理解を促し、利用者の育成をはかる。
記念碑や観光案内、動植物園の解説など
ウ:掲示
動的な情報をつたえる。手描き、印刷物の掲示、名前などの掛け替え、あたらしいエレクトロニクス技術等を利用したものもある。より美しく表示し、繁雑化を防ぐ。


●案内・誘導のシステム
○方向誘導方式
人をある目的地まで案内・誘導するにはサインが系統的に計画されていなくてはならない。
目的とする対象がみえていたり、一本道のような場合は別として、要所要所で確実な情報を
えることが必要である。
サインの表示板が整備されていても、それぞれが連携され目的地までの誘導を確実に行わなければならない。
方向誘導方式は、目的地の名称と方向を示すことによって行おうとする方法である。
この方法は、利用者が自分の目的とする対象をはっきりともっている場合や正確で確実な案内が必要な場合は曖昧な情報が
はいりにくく信頼性がある。また、交差点などたくさんのサインがあつまるところでは、かえって分かりにくくなる。
このような場所では情報を適切な範囲内に限定してあたえる必要がある。

○案内誘導方式
案内誘導方式は、方向誘導方式に比べ、目的的な行動に対しての確実性や可読性に欠ける。しかし
常に全体を把握し、対象と周辺環境との関係を把握しながら行動できるよさがある。
また、目的とする施設がはっきりし、そこから周辺の情報が分かれば興味の対象はどんどん広がる。
このように目的をもった行動を前提としながらも、利用者の選択性を広げ全体の状況をつかみながら
行動できるような情報をあたえるのが案内誘導方式である。

○プロムナード誘導方式
プロムナード誘導方式は、方向誘導方式の確実性、案内誘導方式の自由性の両方の特性をもたせた方式である。
都市などは幹線に沿って主要な施設が位置している。このような場所では地域全体を表示するよりも、
案内の範囲を道路沿いに絞り込んで表示したほうが適切な情報が表示できてわかりやすい。
このプロムナード誘導サインは必ず現在見ているサインから次のサインが見えるように配置されると
視覚的な誘導効果も大幅に増す。


●サインの構造
①本体と構造
屋外サインは一般的に情報内容を表示する表示面とそれを指示する本体に分けられる。が、表示面と本体との関係は、
設置される環境の状況や、利用目的によって、一体で構成される場合と別々に構成されるものとがある。交通標識
などのようにさまざまな設置条件と表示条件に対応するには、取り付け、取り外しのシステムをもった本体、表示面
支持金具が独立したシステムがよい。また、公園などのランドスケープと一体となった環境や、
著名な場所や施設の記名など将来変化がないような内容のサインには、石や鋳物に彫りこんだような本体と表示が
一体になった構造がある。
独立型、壁付型、突き出し型、吊り下げ型、がある。

②表示の方法
維持、管理の考え方で2、3年の改修テンポと10年、20年のテンポでは使われる素材もかわってくる。
可変情報か、固定情報かでも方法は変わってくる。固定情報の場合は印刷や彫刻でもよいが、可変情報の場合は、CRT
画面や電光文字等のメディアに頼る必要がでてくる。表示方法はシート加工によるもの、化学処理(腐食、エッチング)
フイルム加工(フイルム焼付け、クロマリン加工)、切り抜き加工(切り文字、チャンネル文字)キャスティング(鋳物、
アルキャスト)などがあり、それぞれの目的にあわせてつかわれる。

③照明の方法
サインの照明方法は外から光をあてて表示面を照らす外照式、外からの光を受け反射させる反射式、表示板自体が光を
放つ発光式などがある。外照式は街のビルボードサインや案内サインに多く使われ一般的である。この方法は照明器具を
露出で取り付ける方法と本体と一体で組む方法があるが、とくに表示面に影響なくできるため他の方法とくらべて比較的
安価である。

④モジュールとシステム
パブリックスペースに設置されるサインの条件はなかなか確定しにくく複雑である。本体の構造を考えても、表示の内容
使用目的、設置場所の条件の違いにより何種類ものサインが必要になったり、計画時点で適切な数量を設定していても
状況の変化によりサインの数量や種類が増減する。また公共サインは破損や追加設置、経済性にも対処しなければならない。
そのための方法としてモジュールと、システムの考え方は重要である。


●サインの表示要素
①地図
サインの空間表示としては、地図、絵図、路線図、平面図などがある。
屋外サインでは観光案内や公共施設の案内といった特殊な目的をもったものが多いから主題図がほとんどである。絵図は絵画的
表現になったもので、イラストマップから透視図的表現までを含む。利用者の注意を引きやすく、現実空間との視覚的類似性が
つよいため、直観的に理解しやすい。雰囲気を伝えるにも相応しい形式である。一方、一般図や平面図と呼ばれるものま物の正確な
大きさ、位置、距離等を表現するのに便利である。路線地図は電車やバスをはじめとした交通機関の運行ルートや都市内の見学ルートを
示す。また地図上に表現する場合は、面積が広範囲にわたる場合は北を上に表現し、概して空間が小さい場合は向かって遠方を
上にするのが一般的である。

②文字
サインデザインにおける文字の注意事項は1.視認性および判読性が高い。2.加工性がよい。
3、サインの伝える情報、サインがおかれる場に相応しいこと。判読距離については道路標識基準
等を参考にすれば一応の検討がつくが、可能な限り実寸模型を現場で検討するほうがよい。
2加工性については構成のしっかりした文字でないと耐えれない。場合によっては文字の大きさの調整や拡大で甘くなった箇所の
修正が必要となる。

③絵文字
ピクトグラフあるいはピクトグラムという。言葉や文字に変わって事物のかたちを象徴化してその意味を伝達する
絵画的記号。情報を視覚的に表示して伝達するため年齢や国境、異なる言語の障害をこえる手段として国際的イベントや、
国際空港などで用いられてきた。しかし今日ではスペースを節約し認識性のよさもあって、手洗いをはじめエレベーター
、日常生活空間にも使われたいる。なお絵文字を国際的な共通記号とするための検討が国連の諮問機関である
国際標準化機構(ISO)の制定した国際規格をもつ公共案内用図記号に<ISO-7001がある。わが国
でもJIS日本工業規格として検討されてきたが、いまのところ規格化せずに、ISO7001を参考図としてとどまって
いるに過ぎない。(1991年当時

④色彩
色彩には視認性、透目性、連想性などの働きがあるが、どれもサイン計画にとって重要である。色彩の意味が明確に定めれれている
例としてはJISで制定されている安全色彩がある。安全上必要なものや、箇所を識別しやすくしようとするものである。
白と黒を含め8色からなり各色の基準が定めれれている。サイン計画のなかでは色彩が記号として生かされている代表的な
ものおとしては、交通信号がある。また空港に出発系の緑、到着系の黄色などもそうである。
双方とも情報が単純で同一視野内で認識されているケースである。識別の対策が増えたり、記憶を必要とする場合、色彩の使用は
避けたほうがよい。図書館で主題ごとに色彩を用いるなど、悪しき例である。色彩の働きでもっとも重要なことは、感性に直接
訴える力をもっていることである。したがって、記号性を負わせるよりも、むしろ、環境を演出する要素と
考えたほうがよい。サイン計画は昨今、標識を配置するだけでなく、空間の構成やその計画つくりにまでかかわるようになって
きた。色彩はそうした場合のごく重要なエレメントである。屋内空間で言えば、主動線とそれ以外の区別。長大な空間の分節化
、複雑な空間の整理、さらに空間の性格づけに有効である。ところで、日本人の男子の4-5%、女子の約10分の1が先天性の
色盲である。色弱を含めると相当数になり、サインの色彩を考える上に無視できない点である。先の信号機に関しても
色とあわせてかたちも併用すべきとの意見がある。


赤:●防火●禁止●停止●高度の危険
黄赤:●危険●航海、航空の保安施設
黄色:注意
緑:●安全●避難●衛生。救護●進行
青:●指示●用心
赤紫:●放射能
白:●道路●整頓●ひきたたせるための補助色
黒:●引き立たせるための補助色

⑤ハンデキャップとサイン
身体障害者は大きく肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、内部障害にわけることが出来る。
車椅子利用時の平均的な目の高さは、1.2メートルと低く、また移動の困難さを思えば
事前のきめこまかい情報が必要である。誘導表示に距離を表示するなどその例である。
身障者マークは国際的に定められた形式であるが、身障者施設としての用件を満たしていないと
取り付けることはできない。視覚障害者には触覚や聴覚に訴えるデザインが必要である。
触覚系として点字ブロック、点字タイル、点字表示板、点字案内板があり、聴覚系としては
誘導鈴や、音声表示などがある。
点字ブロックが・タイルは突起物が点状のものは警告・位置を、線上のものは誘導を表わしている。


サイン計画
市街地のサイン計画には、①人々を目的にまで円滑に誘導する。②町や施設の内容を紹介し利用の
活性化をはかる。③その町や施設の個性的な魅力を演出する
[PR]
by ogawakeiichi | 2006-05-26 19:01 | デザイン《取注》

パブリックサイン2

●サインの機能
○案内機能
サインは都市空間や施設などをわかりやすく、案内し快適に行動できるように各種の情報を伝える機能をもっている。
①空間の認識に関する情報
ア:案内ー空間の構成を示す面的な情報
イ:誘導ー方向や行き先を示す線的な線的な情報
ウ:記名ー場所を特定する点的な情報

②内容の理解や運営に関する情報
ア:禁止・規制ー安全の管理や利用の円滑化
イ:説明・解説ー内容の紹介や理解の促進
サインにはこれらの情報のいずれかが、または複数の情報が含まれ相互に関連しながら
人に代わって案内を行い、不安定な内容を基準化し、正確で安定した案内を行う機能がある。

※情報の概念:面的な案内→線的な誘導→点的な記名<>都市案内→路線案内→地点案内
○誘導機能
ツアーガイドは、あらかじめ訪問先を決めて要領よく旅行者を誘導する。サインにはこれと同じように
目的地に速やかに誘導し、的確な導線をつくるはたらきがある。道路案内標識に代表される「誘導サイン」は
方向案内とも呼ばれ、方向や行き先を示す線的な情報を伝える。サインの高さ、文字の大きさ、色などが決められ
一定の距離からすばやく判読できるように工夫されている。的確な誘導サインの条件として、次のものがあげられる
1.情報が適正に選択されていること
2.利用者に対応した内容であること
3.見やすくわかりやすいものであること
4.場所の特性にあっていること
5.瞬時に判断できること。
〇記名機能
空間を認識させるためには、①案内サインによって空間の構成を示す。②誘導サインによって方向を示す。
③記名サインによって、場所を特定する。の3つの情報が連続していなければならない。記名サインはそのなかでも
最も基本的なもので、案内サインや誘導サインと複合させることはあっても省略することはできない。
記名は、個人の自由意志を尊重することが原則であるが、一方で、町名街区番号の一貫した表示や広告物の規制など、総合的
な関係からコントロールしなければならない問題もあり、体系的なシステムの確立が急がれる。
さらに最近では言語に頼らすノン・バーバルな記号も記名機能を果たしえるとの考え方も定着してきた。たとえば、山や樹木
などの特徴的な自然景観や個性的な彫刻などは、古くから親しまれてきたが、最近ではこうしたランドマークを意図的に
創造したり、ピクトグラムを積極的に利用する傾向がある。場所を特定し、普遍的な指示が出来、人々の感覚に
アピールするサブシステムとして一層の発展が期待される。
例:浅草の雷門・東京のバス停・福岡タワー・マック・ケンタッキー

○禁止・規制機能
街や施設などの機能を維持し、安全かつ積極的にその機能を活用していくために、さまざまな情報が必要である。
第一に安全の確保と人為的災害の防止に関する情報。<禁止・規制サイン>
第二に町や施設などの機能を理解し十分に活用できるようにするための情報<説明・解説サイン>
第三にその内容の理解を深め、利用者の育成をはかる情報<説明・解説サイン>
例:道路標識。自然石の車止め

○説明・解説機能
①施設設備等の利用方法を案内するもの。
②由来や個別の資料の理解を促すもの
③動的な情報を提供するための装置となるもの
ア;利用案内
施設設備等の内容を紹介し使い方を説明する。案内、記名、禁止・規制等を含めた複合的なサインになることが多い。
大きな施設ではインフォメーションセンターなどにおいて人による柔軟な対応が必要な場合もある。
イ:学習
由来や個別の資料や理解を促し、利用者の育成をはかる。
記念碑や観光案内、動植物園の解説など
ウ:掲示
動的な情報をつたえる。手描き、印刷物の掲示、名前などの掛け替え、あたらしいエレクトロニクス技術
等を利用したものもある。より美しく表示し、繁雑化を防ぐ。


●案内・誘導のシステム
○方向誘導方式
人をある目的地まで案内・誘導するにはサインが系統的に計画されていなくてはならない。
目的とする対象がみえていたり、一本道のような場合は別として、要所要所で確実な情報を
えることが必要である。
サインの表示板が整備されていても、それぞれが連携され目的地までの誘導を確実に行わなければならない。
方向誘導方式は、目的地の名称と方向を示すことによって行おうとする方法である。
この方法は、利用者が自分の目的とする対象をはっきりともっている場合や正確で確実な案内が必要な場合は曖昧な情報が
はいりにくく信頼性がある。また、交差点などたくさんのサインがあつまるところでは、かえって分かりにくくなる。
このような場所では情報を適切な範囲内に限定してあたえる必要がある。

○案内誘導方式
案内誘導方式は、方向誘導方式に比べ、目的的な行動に対しての確実性や可読性に欠ける。しかし
常に全体を把握し、対象と周辺環境との関係を把握しながら行動できるよさがある。
また、目的とする施設がはっきりし、そこから周辺の情報が分かれば興味の対象はどんどん広がる。
このように目的をもった行動を前提としながらも、利用者の選択性を広げ全体の状況をつかみながら
行動できるような情報をあたえるのが案内誘導方式である。

○プロムナード誘導方式
プロムナード誘導方式は、方向誘導方式の確実性、案内誘導方式の自由性の両方の特性をもたせた方式である。
都市などは幹線に沿って主要な施設が位置している。このような場所では地域全体を表示するよりも、
案内の範囲を道路沿いに絞り込んで表示したほうが適切な情報が表示できてわかりやすい。
このプロムナード誘導サインは必ず現在見ているサインから次のサインが見えるように配置されると
視覚的な誘導効果も大幅に増す。


●サインの構造
①本体と構造
屋外サインは一般的に情報内容を表示する表示面とそれを指示する本体に分けられる。が、表示面と本体との関係は、
設置される環境の状況や、利用目的によって、一体で構成される場合と別々に構成されるものとがある。交通標識
などのようにさまざまな設置条件と表示条件に対応するには、取り付け、取り外しのシステムをもった本体、表示面
支持金具が独立したシステムがよい。また、公園などのランドスケープと一体となった環境や、
著名な場所や施設の記名など将来変化がないような内容のサインには、石や鋳物に彫りこんだような本体と表示が
一体になった構造がある。
独立型、壁付型、突き出し型、吊り下げ型、がある。

②表示の方法
維持、管理の考え方で2、3年の改修テンポと10年、20年のテンポでは使われる素材もかわってくる。
可変情報か、固定情報かでも方法は変わってくる。固定情報の場合は印刷や彫刻でもよいが、可変情報の場合は、CRT
画面や電光文字等のメディアに頼る必要がでてくる。表示方法はシート加工によるもの、化学処理(腐食、エッチング)
フイルム加工(フイルム焼付け、クロマリン加工)、切り抜き加工(切り文字、チャンネル文字)キャスティング(鋳物、
アルキャスト)などがあり、それぞれの目的にあわせてつかわれる。

③照明の方法
サインの照明方法は外から光をあてて表示面を照らす外照式、外からの光を受け反射させる反射式、表示板自体が光を
放つ発光式などがある。外照式は街のビルボードサインや案内サインに多く使われ一般的である。この方法は照明器具を
露出で取り付ける方法と本体と一体で組む方法があるが、とくに表示面に影響なくできるため他の方法とくらべて比較的
安価である。

④モジュールとシステム
パブリックスペースに設置されるサインの条件はなかなか確定しにくく複雑である。本体の構造を考えても、表示の内容
使用目的、設置場所の条件の違いにより何種類ものサインが必要になったり、計画時点で適切な数量を設定していても
状況の変化によりサインの数量や種類が増減する。また公共サインは破損や追加設置、経済性にも対処しなければならない。
そのための方法としてモジュールと、システムの考え方は重要である。


●サインの表示要素
①地図
サインの空間表示としては、地図、絵図、路線図、平面図などがある。
屋外サインでは観光案内や公共施設の案内といった特殊な目的をもったものが多いから主題図がほとんどである。絵図は絵画的
表現になったもので、イラストマップから透視図的表現までを含む。利用者の注意を引きやすく、現実空間との視覚的類似性が
つよいため、直観的に理解しやすい。雰囲気を伝えるにも相応しい形式である。一方、一般図や平面図と呼ばれるものま物の正確な
大きさ、位置、距離等を表現するのに便利である。路線地図は電車やバスをはじめとした交通機関の運行ルートや都市内の見学ルートを
示す。また地図上に表現する場合は、面積が広範囲にわたる場合は北を上に表現し、概して空間が小さい場合は向かって遠方を
上にするのが一般的である。

②文字
サインデザインにおける文字の注意事項は1.視認性および判読性が高い。2.加工性がよい。
3、サインの伝える情報、サインがおかれる場に相応しいこと。判読距離については道路標識基準
等を参考にすれば一応の検討がつくが、可能な限り実寸模型を現場で検討するほうがよい。
2加工性については構成のしっかりした文字でないと耐えれない。場合によっては文字の大きさの調整や拡大で甘くなった箇所の
修正が必要となる。

③絵文字
ピクトグラフあるいはピクトグラムという。言葉や文字に変わって事物のかたちを象徴化してその意味を伝達する
絵画的記号。情報を視覚的に表示して伝達するため年齢や国境、異なる言語の障害をこえる手段として国際的イベントや、
国際空港などで用いられてきた。しかし今日ではスペースを節約し認識性のよさもあって、手洗いをはじめエレベーター
、日常生活空間にも使われたいる。なお絵文字を国際的な共通記号とするための検討が国連の諮問機関である
国際標準化機構(ISO)の制定した国際規格をもつ公共案内用図記号に<ISO-7001がある。わが国
でもJIS日本工業規格として検討されてきたが、いまのところ規格化せずに、ISO7001を参考図としてとどまって
いるに過ぎない。(1991年当時

④色彩
色彩には視認性、透目性、連想性などの働きがあるが、どれもサイン計画にとって重要である。色彩の意味が明確に定めれれている
例としてはJISで制定されている安全色彩がある。安全上必要なものや、箇所を識別しやすくしようとするものである。
白と黒を含め8色からなり各色の基準が定めれれている。サイン計画のなかでは色彩が記号として生かされている代表的な
ものおとしては、交通信号がある。また空港に出発系の緑、到着系の黄色などもそうである。
双方とも情報が単純で同一視野内で認識されているケースである。識別の対策が増えたり、記憶を必要とする場合、色彩の使用は
避けたほうがよい。図書館で主題ごとに色彩を用いるなど、悪しき例である。色彩の働きでもっとも重要なことは、感性に直接
訴える力をもっていることである。したがって、記号性を負わせるよりも、むしろ、環境を演出する要素と
考えたほうがよい。サイン計画は昨今、標識を配置するだけでなく、空間の構成やその計画つくりにまでかかわるようになって
きた。色彩はそうした場合のごく重要なエレメントである。屋内空間で言えば、主動線とそれ以外の区別。長大な空間の分節化
、複雑な空間の整理、さらに空間の性格づけに有効である。ところで、日本人の男子の4-5%、女子の約10分の1が先天性の
色盲である。色弱を含めると相当数になり、サインの色彩を考える上に無視できない点である。先の信号機に関しても
色とあわせてかたちも併用すべきとの意見がある。


赤:●防火●禁止●停止●高度の危険
黄赤:●危険●航海、航空の保安施設
黄色:注意
緑:●安全●避難●衛生。救護●進行
青:●指示●用心
赤紫:●放射能
白:●道路●整頓●ひきたたせるための補助色
黒:●引き立たせるための補助色

⑤ハンデキャップとサイン
身体障害者は大きく肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、内部障害にわけることが出来る。
車椅子利用時の平均的な目の高さは、1.2メートルと低く、また移動の困難さを思えば
事前のきめこまかい情報が必要である。誘導表示に距離を表示するなどその例である。
身障者マークは国際的に定められた形式であるが、身障者施設としての用件を満たしていないと
取り付けることはできない。視覚障害者には触覚や聴覚に訴えるデザインが必要である。
触覚系として点字ブロック、点字タイル、点字表示板、点字案内板があり、聴覚系としては
誘導鈴や、音声表示などがある。
点字ブロックが・タイルは突起物が点状のものは警告・位置を、線上のものは誘導を表わしている。


サイン計画
市街地のサイン計画には、①人々を目的にまで円滑に誘導する。②町や施設の内容を紹介し利用の
活性化をはかる。③その町や施設の個性的な魅力を演出することのの3つがある。
具体的に「都市サイン」「自動車用サイン」「公共施設用サイン」に分類できる。

1、都市サイン
都市サインは町をわかりやすく案内し、歴史や文化への理解も深め、その街の魅力をアピールする。
行動の拠点や主要な分岐点に設置する。都市の導入部でゃ、モニュメントとしての機能も考慮する。
原則として、案内→誘導→記名の体系的システムとして整備することが望ましい。地域の特徴や
環境との連続性を考慮し、造形面や情報の選択によって個性を演出する。彫刻や、植物などを利用した
表示以外の手段もサインとして有効であり、その多義てきな機能の開発も期待されている。
2、自動車用サイン
自動車用サインは、道路標識基準「著名地点114-A」に準じ自動車の円滑な誘導を行う。
景観や全体の統一性を考えてデザインする。
3、公共施設サイン
公共施設サインは、原則としてそれぞれの施設等で計画するものであるが、道路に露出するものや、
都市景観に影響を与えるものは、相互の調整や一貫しての整備が必要である。



2.交通機関のサイン計画
交通機関のサインに要求されるのは、わかりやすさ、安全性、スピード、確実性である。
とくに、基点となる空港、駅などは、乗り換えの複雑な行動パターンに加え健常者、身障者、外国人
など多様な利用者に対応しなければならない。そのため表示は必要な情報をできるだけシンプルに
明確に表現する。交通機関の利用は、切符を買うところから目的地に着くまで、一連の繋がった
行動である。サインシステムも視認性や、可読性の問題のみでなく、情報がどのようにつながって
いるのかというネットワークシステムの計画が重要である。また、これらの交通機関サインは、
表示のみでなく駅舎や広場を含めた全体をひとつのシステムとして考えたサインシステム計画が必要である。

3、博覧会のサイン計画
まず、重要なことは施設や催しものの情報をわかりやすく伝え、自分と会場の関係を常に理解してもらうための
綿密な案内誘導計画である。このためには、一般的な平面案内地図や矢印による方法のみならす、パビリオンの形態
そのものを情報として扱ったり、あえて区画ごとに色彩を設定し、それに識別機能を託したりという、複合した伝達コードが
同時にもりこまれることが多く行われる。一方、サインは空間の中にあって、環境特性やその空間でおこなわれる事象の
特性を情報化・顕在化することで空間を活性化し、博覧会らしい表情つくりの一翼を担っている。

4、公園のサイン計画
パリにはPARCとか、JARDINと呼ばれている比較的大きな公園から、街の片隅の数本の緑とベンチを配しただけの
小さな辻公園、SQUAREがある。いずれもサインらしいサインは見当たらない。
入り口の鉄柵などに開園と閉園の時間をかいたプレートがおかれているだけである。
しかし、植栽などの手入れは本当にこまやかで、サインを含めて機能性とか利便性などを一方的に追うことなく
都会の中の隙間といえるこの場所を大切に育んでいる。また、リュクサンブール公園などには、それぞれの歴史的
な推移が絵本の1ページのような小味な読み物として掲示されている。


5.病院のサイン計画
病院のサイン計画実施にあたっては、次の2点にの留意する必要がある。まず、第一は病院の空間構成、運用、診療システム
等、その特質について十分に理解することである。総合病院では一般に病棟、外来診療、中央診療、管理、サービスの5部門
に分かれている。これらは綿密な関連をもって運用されるが、サイン計画は特に外来患者に配慮する。不案内な上に混雑の中
診察と検査部門間の移動や長い待ち時間を余儀なくされるからだ。さて留意すべき第二点は、サイン計画を広くとらえるべきである
さまざなま情報をコントロールする、いわばインフォメーションデザインと考えたい。空間の構成、光、色彩、テクスチャー、
音、もちろん印刷物そして人、すべてが案内や伝達のメディアである。また、大規模病院の場合特に空間の分節化に心がけたい
アクセントを持ち、個性化した空間は人々の気持ちを和ませ、場所の確認を容易にする。芸術作品を配置するにも、そうした
点を踏まえたい。


6.住宅団地のサイン計画
住宅団地のサイン計画と、他のサイン計画の違いは地域全体が居住区域ということである。
入居者は次第に位置関係を知ってるが、外部からのその団地を訪ねる人にとっては、まったく
知らない場所で、似たような建物中から自分の目的とする家を探し求めるのは並大抵のことじやない。
外来者にとっては団地全体の様子や商業施設、最寄の駅の位置、住棟の様子などの情報が必要になってくる。
最近では住棟配置や住棟デザインに特徴をもたせ、景観として団地の構造をわかりやすくする方向にあるが
、全体としては同じそうな住棟の連続で、一般市街地に比べ、景観の中に案内誘導のための拠り所となるものが
少ない。そのため、団地サインは案内する範囲を序列化し個々の目的に少しずつ絞り込む系統的なサインシステムが
必要である。
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by ogawakeiichi | 2006-05-26 16:30 | デザイン《取注》

パブリックサイン2

●サインの機能
○案内機能
サインは都市空間や施設などをわかりやすく、案内し快適に行動できるように各種の情報を伝える機能をもっている。
①空間の認識に関する情報
ア:案内ー空間の構成を示す面的な情報
イ:誘導ー方向や行き先を示す線的な線的な情報
ウ:記名ー場所を特定する点的な情報

②内容の理解や運営に関する情報
ア:禁止・規制ー安全の管理や利用の円滑化
イ:説明・解説ー内容の紹介や理解の促進
サインにはこれらの情報のいずれかが、または複数の情報が含まれ相互に関連しながら
人に代わって案内を行い、不安定な内容を基準化し、正確で安定した案内を行う機能がある。

※情報の概念:面的な案内→線的な誘導→点的な記名<>都市案内→路線案内→地点案内
○誘導機能
ツアーガイドは、あらかじめ訪問先を決めて要領よく旅行者を誘導する。サインにはこれと同じように
目的地に速やかに誘導し、的確な導線をつくるはたらきがある。道路案内標識に代表される「誘導サイン」は
方向案内とも呼ばれ、方向や行き先を示す線的な情報を伝える。サインの高さ、文字の大きさ、色などが決められ
一定の距離からすばやく判読できるように工夫されている。的確な誘導サインの条件として、次のものがあげられる
1.情報が適正に選択されていること
2.利用者に対応した内容であること
3.見やすくわかりやすいものであること
4.場所の特性にあっていること
5.瞬時に判断できること。
〇記名機能
空間を認識させるためには、①案内サインによって空間の構成を示す。②誘導サインによって方向を示す。
③記名サインによって、場所を特定する。の3つの情報が連続していなければならない。記名サインはそのなかでも
最も基本的なもので、案内サインや誘導サインと複合させることはあっても省略することはできない。
記名は、個人の自由意志を尊重することが原則であるが、一方で、町名街区番号の一貫した表示や広告物の規制など、総合的
な関係からコントロールしなければならない問題もあり、体系的なシステムの確立が急がれる。
さらに最近では言語に頼らすノン・バーバルな記号も記名機能を果たしえるとの考え方も定着してきた。たとえば、山や樹木
などの特徴的な自然景観や個性的な彫刻などは、古くから親しまれてきたが、最近ではこうしたランドマークを意図的に
創造したり、ピクトグラムを積極的に利用する傾向がある。場所を特定し、普遍的な指示が出来、人々の感覚に
アピールするサブシステムとして一層の発展が期待される。
例:浅草の雷門・東京のバス停・福岡タワー・マック・ケンタッキー

○禁止・規制機能
街や施設などの機能を維持し、安全かつ積極的にその機能を活用していくために、さまざまな情報が必要である。
第一に安全の確保と人為的災害の防止に関する情報。<禁止・規制サイン>
第二に町や施設などの機能を理解し十分に活用できるようにするための情報<説明・解説サイン>
第三にその内容の理解を深め、利用者の育成をはかる情報<説明・解説サイン>
例:道路標識。自然石の車止め

○説明・解説機能
①施設設備等の利用方法を案内するもの。
②由来や個別の資料の理解を促すもの
③動的な情報を提供するための装置となるもの
ア;利用案内
施設設備等の内容を紹介し使い方を説明する。案内、記名、禁止・規制等を含めた複合的なサインになることが多い。
大きな施設ではインフォメーションセンターなどにおいて人による柔軟な対応が必要な場合もある。
イ:学習
由来や個別の資料や理解を促し、利用者の育成をはかる。
記念碑や観光案内、動植物園の解説など
ウ:掲示
動的な情報をつたえる。手描き、印刷物の掲示、名前などの掛け替え、あたらしいエレクトロニクス技術
等を利用したものもある。より美しく表示し、繁雑化を防ぐ。


●案内・誘導のシステム
○方向誘導方式
人をある目的地まで案内・誘導するにはサインが系統的に計画されていなくてはならない。
目的とする対象がみえていたり、一本道のような場合は別として、要所要所で確実な情報を
えることが必要である。
サインの表示板が整備されていても、それぞれが連携され目的地までの誘導を確実に行わなければならない。
方向誘導方式は、目的地の名称と方向を示すことによって行おうとする方法である。
この方法は、利用者が自分の目的とする対象をはっきりともっている場合や正確で確実な案内が必要な場合は曖昧な情報が
はいりにくく信頼性がある。また、交差点などたくさんのサインがあつまるところでは、かえって分かりにくくなる。
このような場所では情報を適切な範囲内に限定してあたえる必要がある。

○案内誘導方式
案内誘導方式は、方向誘導方式に比べ、目的的な行動に対しての確実性や可読性に欠ける。しかし
常に全体を把握し、対象と周辺環境との関係を把握しながら行動できるよさがある。
また、目的とする施設がはっきりし、そこから周辺の情報が分かれば興味の対象はどんどん広がる。
このように目的をもった行動を前提としながらも、利用者の選択性を広げ全体の状況をつかみながら
行動できるような情報をあたえるのが案内誘導方式である。

○プロムナード誘導方式
プロムナード誘導方式は、方向誘導方式の確実性、案内誘導方式の自由性の両方の特性をもたせた方式である。
都市などは幹線に沿って主要な施設が位置している。このような場所では地域全体を表示するよりも、
案内の範囲を道路沿いに絞り込んで表示したほうが適切な情報が表示できてわかりやすい。
このプロムナード誘導サインは必ず現在見ているサインから次のサインが見えるように配置されると
視覚的な誘導効果も大幅に増す。


●サインの構造
①本体と構造
屋外サインは一般的に情報内容を表示する表示面とそれを指示する本体に分けられる。が、表示面と本体との関係は、
設置される環境の状況や、利用目的によって、一体で構成される場合と別々に構成されるものとがある。交通標識
などのようにさまざまな設置条件と表示条件に対応するには、取り付け、取り外しのシステムをもった本体、表示面
支持金具が独立したシステムがよい。また、公園などのランドスケープと一体となった環境や、
著名な場所や施設の記名など将来変化がないような内容のサインには、石や鋳物に彫りこんだような本体と表示が
一体になった構造がある。
独立型、壁付型、突き出し型、吊り下げ型、がある。

②表示の方法
維持、管理の考え方で2、3年の改修テンポと10年、20年のテンポでは使われる素材もかわってくる。
可変情報か、固定情報かでも方法は変わってくる。固定情報の場合は印刷や彫刻でもよいが、可変情報の場合は、CRT
画面や電光文字等のメディアに頼る必要がでてくる。表示方法はシート加工によるもの、化学処理(腐食、エッチング)
フイルム加工(フイルム焼付け、クロマリン加工)、切り抜き加工(切り文字、チャンネル文字)キャスティング(鋳物、
アルキャスト)などがあり、それぞれの目的にあわせてつかわれる。

③照明の方法
サインの照明方法は外から光をあてて表示面を照らす外照式、外からの光を受け反射させる反射式、表示板自体が光を
放つ発光式などがある。外照式は街のビルボードサインや案内サインに多く使われ一般的である。この方法は照明器具を
露出で取り付ける方法と本体と一体で組む方法があるが、とくに表示面に影響なくできるため他の方法とくらべて比較的
安価である。

④モジュールとシステム
パブリックスペースに設置されるサインの条件はなかなか確定しにくく複雑である。本体の構造を考えても、表示の内容
使用目的、設置場所の条件の違いにより何種類ものサインが必要になったり、計画時点で適切な数量を設定していても
状況の変化によりサインの数量や種類が増減する。また公共サインは破損や追加設置、経済性にも対処しなければならない。
そのための方法としてモジュールと、システムの考え方は重要である。


●サインの表示要素
①地図
サインの空間表示としては、地図、絵図、路線図、平面図などがある。
屋外サインでは観光案内や公共施設の案内といった特殊な目的をもったものが多いから主題図がほとんどである。絵図は絵画的
表現になったもので、イラストマップから透視図的表現までを含む。利用者の注意を引きやすく、現実空間との視覚的類似性が
つよいため、直観的に理解しやすい。雰囲気を伝えるにも相応しい形式である。一方、一般図や平面図と呼ばれるものま物の正確な
大きさ、位置、距離等を表現するのに便利である。路線地図は電車やバスをはじめとした交通機関の運行ルートや都市内の見学ルートを
示す。また地図上に表現する場合は、面積が広範囲にわたる場合は北を上に表現し、概して空間が小さい場合は向かって遠方を
上にするのが一般的である。

②文字
サインデザインにおける文字の注意事項は1.視認性および判読性が高い。2.加工性がよい。
3、サインの伝える情報、サインがおかれる場に相応しいこと。判読距離については道路標識基準
等を参考にすれば一応の検討がつくが、可能な限り実寸模型を現場で検討するほうがよい。
2加工性については構成のしっかりした文字でないと耐えれない。場合によっては文字の大きさの調整や拡大で甘くなった箇所の
修正が必要となる。

③絵文字
ピクトグラフあるいはピクトグラムという。言葉や文字に変わって事物のかたちを象徴化してその意味を伝達する
絵画的記号。情報を視覚的に表示して伝達するため年齢や国境、異なる言語の障害をこえる手段として国際的イベントや、
国際空港などで用いられてきた。しかし今日ではスペースを節約し認識性のよさもあって、手洗いをはじめエレベーター
、日常生活空間にも使われたいる。なお絵文字を国際的な共通記号とするための検討が国連の諮問機関である
国際標準化機構(ISO)の制定した国際規格をもつ公共案内用図記号に<ISO-7001がある。わが国
でもJIS日本工業規格として検討されてきたが、いまのところ規格化せずに、ISO7001を参考図としてとどまって
いるに過ぎない。(1991年当時

④色彩
色彩には視認性、透目性、連想性などの働きがあるが、どれもサイン計画にとって重要である。色彩の意味が明確に定めれれている
例としてはJISで制定されている安全色彩がある。安全上必要なものや、箇所を識別しやすくしようとするものである。
白と黒を含め8色からなり各色の基準が定めれれている。サイン計画のなかでは色彩が記号として生かされている代表的な
ものおとしては、交通信号がある。また空港に出発系の緑、到着系の黄色などもそうである。
双方とも情報が単純で同一視野内で認識されているケースである。識別の対策が増えたり、記憶を必要とする場合、色彩の使用は
避けたほうがよい。図書館で主題ごとに色彩を用いるなど、悪しき例である。色彩の働きでもっとも重要なことは、感性に直接
訴える力をもっていることである。したがって、記号性を負わせるよりも、むしろ、環境を演出する要素と
考えたほうがよい。サイン計画は昨今、標識を配置するだけでなく、空間の構成やその計画つくりにまでかかわるようになって
きた。色彩はそうした場合のごく重要なエレメントである。屋内空間で言えば、主動線とそれ以外の区別。長大な空間の分節化
、複雑な空間の整理、さらに空間の性格づけに有効である。ところで、日本人の男子の4-5%、女子の約10分の1が先天性の
色盲である。色弱を含めると相当数になり、サインの色彩を考える上に無視できない点である。先の信号機に関しても
色とあわせてかたちも併用すべきとの意見がある。


赤:●防火●禁止●停止●高度の危険
黄赤:●危険●航海、航空の保安施設
黄色:注意
緑:●安全●避難●衛生。救護●進行
青:●指示●用心
赤紫:●放射能
白:●道路●整頓●ひきたたせるための補助色
黒:●引き立たせるための補助色

⑤ハンデキャップとサイン
身体障害者は大きく肢体不自由、視覚障害、聴覚障害、内部障害にわけることが出来る。
車椅子利用時の平均的な目の高さは、1.2メートルと低く、また移動の困難さを思えば
事前のきめこまかい情報が必要である。誘導表示に距離を表示するなどその例である。
身障者マークは国際的に定められた形式であるが、身障者施設としての用件を満たしていないと
取り付けることはできない。視覚障害者には触覚や聴覚に訴えるデザインが必要である。
触覚系として点字ブロック、点字タイル、点字表示板、点字案内板があり、聴覚系としては
誘導鈴や、音声表示などがある。
点字ブロックが・タイルは突起物が点状のものは警告・位置を、線上のものは誘導を表わしている。


サイン計画
市街地のサイン計画には、①人々を目的にまで円滑に誘導する。②町や施設の内容を紹介し利用の
活性化をはかる。③その町や施設の個性的な魅力を演出することのの3つがある。
具体的に「都市サイン」「自動車用サイン」「公共施設用サイン」に分類できる。

1、都市サイン
都市サインは町をわかりやすく案内し、歴史や文化への理解も深め、その街の魅力をアピールする。
行動の拠点や主要な分岐点に設置する。都市の導入部でゃ、モニュメントとしての機能も考慮する。
原則として、案内→誘導→記名の体系的システムとして整備することが望ましい。地域の特徴や
環境との連続性を考慮し、造形面や情報の選択によって個性を演出する。彫刻や、植物などを利用した
表示以外の手段もサインとして有効であり、その多義てきな機能の開発も期待されている。
2、自動車用サイン
自動車用サインは、道路標識基準「著名地点114-A」に準じ自動車の円滑な誘導を行う。
景観や全体の統一性を考えてデザインする。
3、公共施設サイン
公共施設サインは、原則としてそれぞれの施設等で計画するものであるが、道路に露出するものや、
都市景観に影響を与えるものは、相互の調整や一貫しての整備が必要である。



2.交通機関のサイン計画
交通機関のサインに要求されるのは、わかりやすさ、安全性、スピード、確実性である。
とくに、基点となる空港、駅などは、乗り換えの複雑な行動パターンに加え健常者、身障者、外国人
など多様な利用者に対応しなければならない。そのため表示は必要な情報をできるだけシンプルに
明確に表現する。交通機関の利用は、切符を買うところから目的地に着くまで、一連の繋がった
行動である。サインシステムも視認性や、可読性の問題のみでなく、情報がどのようにつながって
いるのかというネットワークシステムの計画が重要である。また、これらの交通機関サインは、
表示のみでなく駅舎や広場を含めた全体をひとつのシステムとして考えたサインシステム計画が必要である。

3、博覧会のサイン計画
まず、重要なことは施設や催しものの情報をわかりやすく伝え、自分と会場の関係を常に理解してもらうための
綿密な案内誘導計画である。このためには、一般的な平面案内地図や矢印による方法のみならす、パビリオンの形態
そのものを情報として扱ったり、あえて区画ごとに色彩を設定し、それに識別機能を託したりという、複合した伝達コードが
同時にもりこまれることが多く行われる。一方、サインは空間の中にあって、環境特性やその空間でおこなわれる事象の
特性を情報化・顕在化することで空間を活性化し、博覧会らしい表情つくりの一翼を担っている。

4、公園のサイン計画
パリにはPARCとか、JARDINと呼ばれている比較的大きな公園から、街の片隅の数本の緑とベンチを配しただけの
小さな辻公園、SQUAREがある。いずれもサインらしいサインは見当たらない。
入り口の鉄柵などに開園と閉園の時間をかいたプレートがおかれているだけである。
しかし、植栽などの手入れは本当にこまやかで、サインを含めて機能性とか利便性などを一方的に追うことなく
都会の中の隙間といえるこの場所を大切に育んでいる。また、リュクサンブール公園などには、それぞれの歴史的
な推移が絵本の1ページのような小味な読み物として掲示されている。


5.病院のサイン計画
病院のサイン計画実施にあたっては、次の2点にの留意する必要がある。まず、第一は病院の空間構成、運用、診療システム
等、その特質について十分に理解することである。総合病院では一般に病棟、外来診療、中央診療、管理、サービスの5部門
に分かれている。これらは綿密な関連をもって運用されるが、サイン計画は特に外来患者に配慮する。不案内な上に混雑の中
診察と検査部門間の移動や長い待ち時間を余儀なくされるからだ。さて留意すべき第二点は、サイン計画を広くとらえるべきである
さまざなま情報をコントロールする、いわばインフォメーションデザインと考えたい。空間の構成、光、色彩、テクスチャー、
音、もちろん印刷物そして人、すべてが案内や伝達のメディアである。また、大規模病院の場合特に空間の分節化に心がけたい
アクセントを持ち、個性化した空間は人々の気持ちを和ませ、場所の確認を容易にする。芸術作品を配置するにも、そうした
点を踏まえたい。


6.住宅団地のサイン計画
住宅団地のサイン計画と、他のサイン計画の違いは地域全体が居住区域ということである。
入居者は次第に位置関係を知ってるが、外部からのその団地を訪ねる人にとっては、まったく
知らない場所で、似たような建物中から自分の目的とする家を探し求めるのは並大抵のことじやない。
外来者にとっては団地全体の様子や商業施設、最寄の駅の位置、住棟の様子などの情報が必要になってくる。
最近では住棟配置や住棟デザインに特徴をもたせ、景観として団地の構造をわかりやすくする方向にあるが
、全体としては同じそうな住棟の連続で、一般市街地に比べ、景観の中に案内誘導のための拠り所となるものが
少ない。そのため、団地サインは案内する範囲を序列化し個々の目的に少しずつ絞り込む系統的なサインシステムが
必要である。
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by ogawakeiichi | 2006-05-26 16:30 | デザイン《取注》

只記録/ゼミナール学生作品

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by ogawakeiichi | 2006-05-22 09:44 | 只記録

易于理解环境的标识规划

易于理解环境的标识规划
要想理解环境的构造,最基本的是首先要知道自己在哪里,到哪个方向去。
我们一般是通过太阳及星球等天体或掌握的地理信息来确定东西南北的方向性。
在高度发达的复杂城市及园林环境中,标志性建筑及各种标识的作用越来越大,已经成为定位的记号。交叉路口的标识信息对于把握城市及园林的构造确定前进反方向发挥着重要的作用。如此,在生活环境的许多场面设置的各种标识信息,无论利用者的知觉能力如何,都必须是易于理解,耐得住,简单直观的使用。而且,在标识规划中,并不仅仅是每个个体的简明易懂,重要的是整体系统的简明易懂。中途而废的简明易懂往往会造成混乱的结果。让所有的人都感到亲切,都容易理解,这是标识环境的理想,
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by ogawakeiichi | 2006-05-18 00:56 | デザイン《取注》

园林标识的意义

园林标识的意义

园林环境的标识系统具有很强功能性,
也是视觉审美要求比较高的标识设计类型。
从国外的园林标识设计来看,
都极其重视园林标识设计在实现场所指引,场所标识,导游,
景观介绍等功能的过程中所起的作用。

园林的类型很多,从小的私家花园到大型的森林公园,
它们对于标识的需要是不同的。
从园林的基本特征来看,园林环境占地面积达,
树木的遮蔽性大,景点比较分散,环境的可识别性下相对比较弱,以游人对环境的标识与引导的需要也很迫切。从另一个角度来看,园林本来就是集文化,休闲,娱乐活动为一体的场所。为游人营造轻松的,
情趣的,安全的心理感受,是建设园林绿地的主要目的,
就此而言,标识设计的作用就体现了。设计要努力实现其文化知识的传播功能和与环境相扑的整体视觉效果,将园林的标识设计融合引导,标识,美化,引发情趣,传播知识,实行道德与文明教育功能有机的结合。
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by ogawakeiichi | 2006-05-18 00:48 | デザイン《取注》

空海時系列

空海誕生から第16次遣唐使船に乗るまで


f0084105_21115812.jpg●第一番 善通寺(真言宗善通寺派総本山、香川県善通寺市)
空海誕生の聖地
佐伯直田公の屋敷跡、現大師堂
宝亀5年(774)、父・佐伯直田公、母・阿古屋
讃岐佐伯一族、言語(言霊)の一族
幼名真魚、「貴もの」といわれる、言葉の発達の異能


●第二番 屏風ヶ浦(香川県善通寺市・多度津町周辺)
誕生地旧地名、讃岐国多度郡屏風ヶ浦
善通寺付近の山々、大麻山(象頭山に連なる)
我拝師山・中山・筆ノ山・香色山・火上山の五岳山
詫間町荘内半島紫雲出山から見える山々
瀬戸内・讃岐平野の明るく温暖な風土


●第三番 仏母院(香川県多度津町)
母・阿刀氏阿古屋(玉依御前)の屋敷跡
阿刀大足、真魚の母方の叔父、伊予親王の侍講
胞衣塚(真魚のへその緒を埋めた)
童塚(真魚が泥で仏像を作って遊んだ)
「玉依姫」神話、吉野分水神社(子守宮)


●第四番 海岸寺(真言宗、香川県多度津町)
誕生地異説
奥の院「産湯の井戸」
母が身ごもった地ともされる四国別格二十霊場第十八番


●第五番 讃岐国学(香川県坂出市)
真魚の通った最初の学校
讃岐国府跡、開法寺跡などの史跡
後世菅原道真や崇徳上皇の悲話も残る
府中一帯には讃岐の国分寺・国分尼寺、その屋根瓦を焼いた窯跡


f0084105_21242285.gif●第六番 平城京の大学寮(奈良県奈良市)
延暦7年(788)平城京へ
長岡京で阿刀大足につき受験勉強
延暦10年奈良に残った大学寮・明経科に入学
中国の経書・史書を鄭玄や王弼などの註で暗記
岡田牛養・味酒浄成らの教授陣



●第七番 佐伯院(奈良県奈良市)
中央の佐伯氏の氏寺 奈良での真魚の寄宿地
平城京・五坊六条、現在の「八軒町東」の信号の南東部付近、
西に大安寺・薬師寺・唐招提寺、北東に元興寺、その北に東大寺・興福寺
佐伯今毛人・阿刀大足



●第八番 大安寺(高野山真言宗、奈良県奈良市) [
真魚が多くの渡来僧、渡来言語と出会った官大寺
佐伯院のとなり、長安・西明寺を模す
道慈律師、700年代の初頭に長安に渡り、のちに空海が止宿する西明寺に滞留、
善無畏三蔵に学ぶ、大安寺式伽藍の造営
勤操・戒明・神叡などと出会う
中国仏教・雑密・求聞持法の情報
平城京の国際仏教センター


●第九番 元興寺(華厳宗・真言律宗、奈良県奈良市)
真魚が神叡や泰範を知ったと思われる官大寺
佐伯院からほど近い、東大寺への途中
蘇我馬子が開いた飛鳥寺を平城京に移した寺
南都の法相・三論の学解、雑密を知る


●第十番 薬師寺(法相宗大本山、奈良県奈良市)
真魚が玄奘三蔵を知り法相・三論にふれた官大寺
佐伯院の西方、さほど遠からず
天武天皇が藤原京に建てたのを平城京に移す
薬師三尊・東塔(白鳳文化)
『成唯識論』の講筵・論義



●第十一番 興福寺(法相宗大本山、奈良県奈良市)
真魚が徳一・良弁を知り法相・三論を学んだ官大寺
朝廷貴族随一の藤原家の氏寺
藤原内麻呂の依頼で密教様式の南円堂の設計監督
7世紀宇治に建立された山階寺が飛鳥に移り
その厩坂寺を藤原不比等が奈良に移築
三論・法相ほか大乗の中心思想を学ぶ



●第十二番 唐招提寺(律宗総本山、奈良県奈良市)
真魚が鑑真和上と四分律を知った和上の止宿寺
8世紀初頭、聖武天皇が唐・揚州・大明寺の鑑真和上を招く
六度目の渡航でやっと日本へ 日本初の戒律の道場
南都六宗の兼学、官僧資格の具足戒



●第十三番 西大寺(真言律宗大本山、奈良県奈良市)
真魚がすでに伝わっていた密教仏や『大日経』の天平写本を知った東大寺に次ぐ官大寺
8世紀中頃、聖武天皇の娘・称徳天皇が建立、南都六宗の仏教情報
後に叡尊上人の真言律、現在大茶盛



●第十四番 東大寺(華厳宗総本山、奈良県奈良市)
真魚が勤操・佐伯今毛人などに連れられて出入りした「華厳国家」の総本山、
総国分寺・僧綱所(国家仏教の政庁)を兼ねた官大寺
仏典仏書・仏堂・仏像などの閲覧、華厳教学の修得
のち、空海は東大寺別当(国家仏教の頂点)に任じられる
東大寺の密教化-真言院の建立、潅頂の実施、四度加行の採用、
『理趣経』の勤行、修二会での咒師など
『華厳経』-『大日経』、「盧遮那仏」-「大日如来」



●第十五番 長岡京(京都府向日町・長岡京市) [PDF](329KB)
空海にとっての新都、長岡京大極殿址ほか
阿刀大足宅で3年の受験勉強
中国の経書・史書を素読・解読
藤原種継暗殺、早良親王が乙訓寺へ幽閉される事件



●第十六番 吉野山(奈良県吉野町)
19才、大学を出奔、空白の7年、山林修行の地
仮名乞児、雑密・修験
修験道の大峯奥駈道、吉野川の柳の渡し・金峯山寺・
大峯山の山上ヶ岳を経て熊野本宮大社に至るルート
「吉野従リ南ニ行クコト一日、更二西二向ッテ・・・」



●第十七番 大峰奥駆道(吉野柳の渡し~熊野本宮)
19才、大学を出奔、空白の7年、山林修行の地
修験道の大峯奥駈道、吉野川の柳の渡し・金峯山寺・大峯山の
山上ヶ岳を経て熊野本宮大社に至るルート
日本古来の宗教ベルト地帯
「自然と一体になる術」の垂直情報



●第十八番 熊野三山(和歌山県、熊野本宮・那智大社・速玉大社) [PDF](447KB)
19才、大学を出奔、空白の7年、山林修行の地
修験道の熊野古道小辺路と大峯奥駈道
吉野川の柳の渡し・金峯山寺・大峯山の山上ヶ岳を経て熊野本宮大社に至るルート
よみがえり(再生思想)の神域



●第十九番 福良湊・撫養湊(兵庫県南淡路市、徳島県鳴門市)
19才、大学を出奔、空白の7年、山林修行
四国・阿波に渡るルート「福良の渡」
明石の瀬戸に始まり阿波に至る阿波路の要衝
撫養街道の始点、四国八十八ヵ所遍路道の出発点
両湊の往来・蜑(水上生活者)の舟



●第二十番 太龍ガ岳(高野山真言宗、徳島県阿南市)
19才、大学を出奔、空白の7年、山林修行の地
阿国大瀧岳ニ躋リ攀ヂ 土州室戸ノ崎ニ勤念ス 谷響キヲ惜シマズ、明星来影ス
舎身ケ岳、虚空蔵求聞持法
太龍寺、四国八十八ヵ所第二十一番霊場



●第二十一番 鯖大師(高野山真言宗、徳島県海南町)
19才、空海伝説
塩鯖を背に乗せた馬の腹痛を治した大師伝説
食を求めて海辺におりてきた修行僧真魚
四国別格二十霊場第四番



●第二十二番 御厨人窟・神明窟(高知県室戸市)
19才、大学を出奔、空白の7年、山林修行の地
辺路行のの行場での虚空蔵求聞持法
「土佐ノ室生門ノ崎ニ寂留ス心ニ観ズルニ、明星口ニ入リ、
虚空蔵光明照シ来リテ、菩薩ノ威ヲ顕シ、仏法ノ無二ヲ現ズ」
起居生活の窟と修行の洞窟



●第二十三番 石鎚山(愛媛県、高知県の県境)
19才、大学を出奔、空白の7年、山林修行の地
四国における修験道場、山岳辺路行
「或るときは石峯(石鎚山)に跨つて糧を断つて轗軻たり」(『三教指帰』)
「名山絶?の処、嵯峨たる孤岸の原、遠然として独り向かい、
ひさしく留まりて苦行す」(『御遺告』)

●第二十四番 槙尾山寺(天台宗、大阪府和泉市)
20才で沙弥戒を受ける、剃髪得度した愛染堂
帰朝後筑紫観世音寺からすぐ京へ入らず、再度槙尾山寺に入り、
真言密教の体系を構想する
西国三十三ヵ所観音霊場第四番札所「施福寺」

●第二十五番 久米寺(奈良県橿原市)
24才、『三教指帰』で仏教入道宣言
『大日経』を感得、東塔のもとに発見
漢訳読解ではわからない『大日経』具縁品第二以下、
膨大な密教の「方法」(実習体系・事相)の集積
渡唐留学を決意したといわれる

●第二十六番 東大寺戒壇院(奈良県奈良市)
31才で具足戒を受ける、遣唐使の資格・官僧
渡唐留学の急な準備、金品調達
勤操・阿刀大足の手助け
西大寺に『大日経』の天平写本の存在
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by ogawakeiichi | 2006-05-17 21:06 | 日本史&思想

私的記憶整理/国家の品格

f0084105_14192349.jpgことしの1月から日本で4ヶ月間、ベストセラーを続けている本らしい。この本を読んでみたいとかねがね思っていたのだが、中国内陸のここ桂林で読むことは諦めていた。

タイの首都バンコックにある紀伊国屋規模の書店が、上海にでもあれば3ヶ月に1度くらい本の買出しに行くのだが残念ながらいまのところ無い。もちろん、ネットである程度は読めるようになったのだが、やはりごろっと寝そべって本の活字読む至極の時間を過ごしてみたいものだ。。

ひさびさに先週、桂林の日本料理屋へ食事に行くと、旧知の日系デパートの社長も食事中。
日本への一時帰国を終え、ベストセラー本のたぐいをドサッと持ち帰っての再赴任。その中の一冊に“国家の品格”があった。さっそくお借りして読んでみることに。作者は新田次郎氏のご子息で、数学者の藤原正彦。

この本の内容は、ザックリ言って、日本人は愛国心を持ちなさい。英語なんか習わなくていい、
武士道に戻りなさいという内容である。藤原先生に楯突くつもりは毛頭ないが、読みやすいけど,かなり大雑把で大胆だ。

しかし、訴えたいことよくはわかる。かい摘んでこの本のポイントをとりだしていく。

現在、すべての先進国で社会の荒廃がすすんでおり、その原因は、近代のあらゆるイデオロギーの根幹をなす「近代的合理精神」が限界ぶつかった。わざわさ環境破壊したいやつなんていないのに着実に環境破壊はすすんでいる。犯罪、テロ、家庭崩壊、教育崩壊。世界中のあらゆる人がなんとかしなくてはと思いながら、いっこうに埒があかない。その原因は西欧的な論理、近代的合理精神の破綻にある。

たとえば、近代合理主義の戦前の代表、帝国主義。
帝国主義を簡単に言えば、「おまえたちは、劣っている。そのままにしておいたら、殺し合いや伝染病が流行り飢餓で死ぬ人もでてくるだろう。だから統治してあげる」というものだ。

じゅあ、資本主義はどうなのか?
資本主義の弱肉強食に徹すれば、組織はたしかに強くなるが、社会は安定を失ってくる。
資本主義の旗手アメリカは、弁護士の数、日本の20倍、精神カウンセラーは日本の50倍とも言われている競争社会を徹底すれば、こういう現象がおこるのだ。

最近では、何でも市場に任せれば一番効率がよいという「市場原理主義」がある、この論理は公平に戦って、勝ったものが利益を全部とる。公平に戦った結果だから全然わるいことはないというものだ。

しかし,この論理に従うと、公平とはいえ、力の大きいものは、小さいものを駆逐していく。
果たしてこれでよいのだろうか。・・論理とか合理が重要なのは言うまでもないのだか、それに頼りすぎると、とんでもない結果に振れていく。

なにかが変だ。
じゃあ、それはなんなのか。
まず、第一に、それを進めてきた論理に問題があるという。
人間の論理や理性には限界があるということだ。すなわち論理を推し進めていっても、それが本質をついているのかどうかを判断できなくなってしまうということだ。

たとえば国際化とう言う論理のもとに、即、英語教育だという論理は、国民に受け入れやすいのだが、もっと大切なものを忘れたり、他の解決法に目がいかなくなったりしてしまう。
彼に言わせれば、国語教育も徹底してないのに、英語教育などもってのほかだとして、英語教育廃止論さえ唱えている。

ぼくは英語教育廃止はちょと極端だと思うのだが、すなわち、彼が言いたいのは“論理より大切なこと”を忘れるなと言う事だ。

第二に、もっとも重要なことは論理では説明できないという。
例えば、人を殺していけない論理的理由なんでなに一つ無い。これは論理ではない。論理ですべてをつらぬくのは欧米の思想であり、論理で説明できないところを「ダメなものはダメ」と、しっかり教えるところに日本の高い道徳の源泉があったという。


第三に、「論理には出発点が必要」だという。
まずAがあって、AならばB.BならばC.CならばD・・というかたちで結論に達するのが論理だ。
しかしこのスタートであるAが間違っていたならどうなのか。スタートのAを選ぶのは人の情緒なのだ。

上記の第一から第三まで、数学者らし、論理的に話を展開させるものの、出発点は彼の情緒だ。 ※彼が言う情緒とは、野に咲く一輪の花をきれいだと思う心。

さらに、こうした情緒を生み出す行動基に近いのは、武士道精神だと言っている
武士道精神を具体的に言えば、慈愛、誠実、忍耐、正義、勇気、惻隠のことだ。

日中戦争は、これが失われつつあったのは昭和の初期。スターリンや毛沢東の挑発に乗って、
まったく無意味な弱いものいじめの侵略であったとしている。

上記はざっと、ぼくの興味の持てるところをピックアップしてみた。

さて、国家の品格のまとめに行こう!
国家の品格とは・・
①独立の不羈。自らの意思にしたがって行動のできる独立国
②高い道徳。◎道徳とは行動基準、判断基準となる精神のかたち。言い換えれば武士道を規範とした精神)
③美しい田園。
④学問、文化、芸術などで天才が輩出されていること。◎天才の輩出される土壌とは第一条件。“美の存在”。第二条件。“なにかに跪く心”第三条件。“精神性を尊ぶ風土”この3つが天才を生み出す。

かっての日本人は品格をもち“情緒と形の文明国”だった。
日本人がいかに品格を忘れ幼稚になったか・・

いまの日本に必要なのは論理より、情緒。
民主主義より武士道精神。
それにより“国家の品格”を取り戻そう。
こういう本だ。
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by ogawakeiichi | 2006-05-10 13:49 | 日本史&思想

私的記憶整理/司馬遷

司馬遷

司馬遼太郎の“坂の上の雲”を読んだ。文庫本でもたっぷり7巻にわたる長編小説だが、桂林での時間は、授業を除けばタップリある。久しぶりの長編を一気に読み終えた。この司馬遼太郎であるが、彼は『史記』を書いた司馬遷の熱烈なるファンであることから、自分のペンネームを司馬遼太郎とつけたという。

きょうは、その司馬遷の概要をチョロッと書いてみることにする。

黄帝から前漢武帝までの二千数百年にわたる通史『史記』の著者・司馬遷は、前漢の時代・紀元前80年の11月6日に亡くなったとされている。とういことは、キリストとすこしの前後関係はあるものの、ほぼ同じ時代を生きたということだ。

彼は子供の頃、農耕や牧畜の手伝いをしていたが、20歳頃に中国のあちこちを回る大旅行をして見聞を広める。その後、父である司馬談は、歴史の編纂をする太史令という職に任官されるのだが、そのとき司馬遷も一緒に都に上ることになる。ところが司馬遷は20歳の頃の大旅行の経をが買われ、幸か不幸か彼自身も郎中(官僚見習)に任官する。

中国にはこの時代まで、正規の歴史書というものは存在していなかった。もっとも日本初の正史とされている日本書紀が720年だから、それより800年近く前の編纂だ。この日本書紀も史記の編纂方法に習っている。

歴史書の編纂は、たいへんな事業である。仕事半ばにして亡くなってしまった司馬談のあとを継ぎ息子司馬遷は、すぐに父の後任に任命されれこの大事業を引き継ぐことになる。いよいよこれまで集められた資料を元に司馬遷は大著『史記』の執筆に取りかかった。時は紀元前104年のことであった。

順調にきた司馬遷の人生だったが、事件が起きる。当時の漢は北方の遊牧民族と激しい戦いを繰り広げていた。そうした中、皇帝の命を受け遠征していた将軍の李陵が奮戦しながらも敵の捕虜になる。捕虜になったことに怒った武帝は御前会議において、李陵を死刑にすると宣告。

ところがここで、司馬遷が死刑はひどすぎるといって李陵を弁護したのだ。司馬遷は特に李陵と親しかった訳ではないのだが、皇帝の命令は筋が通っていないと感じた彼独特の正義感が
こうさせたのだろう。

すると、武帝は司馬遷をギラリとにらみ「李陵を死刑にする前に司馬遷を死刑にせよ」と言い放っだ。当時の皇帝って随分横暴だ。さすがに他の重臣たちが武帝を取りなし、司馬遷は罪一等を減じられたのだが、皇帝に異をとなえ気分を損ねた罪は宮刑という宣告だった。

宮刑とは男性の性器を切除する刑である。とにこかくにも、司馬遷は首の代わりに別の所をチョン切られてしまったのだ。後に司馬遷は宮刑の恥を思うと体中から油汗が出てくるほど悔しいといったようなことを記述している。

しかし、武帝はこれまたへんなところが寛容で、宮刑に処した後も司馬遷に今までの仕事を続けることを許す。

BC19年。かくして、全130巻という大著『史記』は仕上がる。
宮刑に対する屈辱エネルギーがこの大著『史記』を生んだのかもしれない
もし、宮刑になってなければこれだけ気を散らすことなく一つのものにエネルギーを打ち込めなかったかもしれない。。宮刑の賜物、『史記』っていったら言い過ぎか。?!司馬遷さん、ごめんなさい。


司馬遷が『史記』において確立した記述方式は「紀伝体」と呼ばれている。皇帝ごとの「本紀」と諸臣を記述した「列伝」、および年表などの諸表や文化史の記述、諸侯の事績などからの構成だ。

こうして書きつがれたのが全130巻(52万6500字)にも及ぶ大歴史書『史記』であった。皇帝ごとにまとめた「本紀」12巻、「表」10巻、「書」8巻、「世家」30巻、諸臣を記述した「列伝」70巻は、立体的な小宇宙を構成しており、『史記』が中国で最初の正史であるが、後に続く中国の正史も全て基本的にこのパターンを踏襲するようになった。


■詳細・・・・・・・・

本紀 12編 五帝本紀 夏本紀 殷本紀 周本紀 秦本紀 始皇本紀
項羽本紀 高祖本紀 呂后本紀 孝文本紀 孝景本紀 孝武本紀

列伝 70編 伯夷列伝 老子韓非列伝 太子公自序 など。

世家 30編 呉太伯世家 斉太公世家 魯周公世家 孔子世家 など。

書 8編 礼書 楽書 律書 歴書 天官書 封禅書 河渠書 平準書

表 10編 三代世表 十二諸侯年表 六国年表 秦楚之際月表
漢興以来諸侯王年表 高祖功臣侯者年表 恵景間侯者年表
建元以来侯者年表 建元巳来王子侯者年表 漢興以来将相名臣年表
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by ogawakeiichi | 2006-05-08 17:50 | アジア史&思想

私的記憶整理/阿部仲麻呂

阿倍仲麻呂/晁監(698年~770年)

「あまのはらふりさけみれば春日なる、三笠の山に出でし月かも」(古今和歌集)
そう、阿倍仲麻呂が望郷の歌として、中国の地で詠んだ歌だ。
最近、ぼくの周りに仲麻呂がチラチラしだした。
いつかはちゃんと、調べとこうと思いながら、今になってしまった。

在唐36年の阿倍仲麻呂は、753年の冬、第10次遣唐使団の帰国に際し、
中国側の使節として同行がようやく許され、帰国のため揚州に下る。
船出をする長江南岸でこの歌は詠まれた。
しかしながら、仲麻呂は故郷三笠の山にかかる月を見ることはできなかった。
帰国途上の乗船した遣唐使船が遭難してしまうのだ。
ちなみに、第10次遣唐使の帰国便には鑑真もいた。

仲麻呂は、文武天皇2年(698年)中務大輔・阿部船守の長男として大和の国に生まれる。
幼少より秀才の誉れ高く、若干19歳で第8次遣唐使団(一行総勢557人。下道真備や僧玄昉らが同乗。南まわり航路)の一員として開元5年(717年)長安入り。

入唐後、太学(文武官5品以上の子弟の最高級の教育機関)で学び、日本人でありながら超難関の科挙の進士科の試験に合格を果たしてしまう。そして唐の高等官として、725年洛陽の司経局の校書(典籍を扱う役職。正9品下)への任官から、728年長安で左拾遺(従8品上)、731年左補闕(従7品上)、さらには秘書監、従三品、国立図書館長より高い地位にと昇進していく。

日本人でありながら超難関の科挙に合格し、皇帝・玄宗(唐6代目皇帝)。685年~762年、在位712年~756年)の厚い信任を得ながら大帝国での高い地位に引き上げられるというのは、個人としての能力と魅力が計り知れないものであったことだろう。国や組織の威を借りるわけでもなくこうして個人として異国で活躍した日本人がいたのだ。

こうして異国で出世を重ねていった仲麻呂も、56歳の高齢になり、ようやく「中国側の使節」という形での一時帰国がゆるされ祖国・日本に戻れることになった。しかしながら、無情にもこの船団は、阿児奈波島(沖縄本島)に到着後、北の奄美に向う途中で暴風雨に遭遇。阿倍仲麻呂が大使の藤原清河らとともに乗った第1船だけは遠く南に押し流され、驩州(現在のベトナム北部・ヴィン附近)に漂着する。

ベトナムに漂着した阿倍仲麻呂たち一行は、土地の盗賊に襲われたりして、170余人が死んだといわれる。しかしながら阿部仲麻呂と藤原清河は奇跡的に生き抜いて、755年6月、長安にたどり着く。阿部仲麻呂たちは、既になくなったと伝えられていたため交友のあった当時のスーパースター詩人・李白(701年~762年)は遭難の知らせを聞いて「晁卿(仲麻呂の中国での名前)の行を哭す」という七言絶句を作っている)、この長安への帰還は、人びとを驚かせた。

 玄宗の死後、左散騎常侍(皇帝直属の諌官で従3品)に昇進。ベトナム方面の最高長官として鎮南都護、安南節度使(正3品)に任じられる。最後は?州大都督(従2品相当)にまで登りつめる。仲麻呂は遂に日本に帰国することなく、長安で没した。

現在、西安の興慶宮公園には阿部仲麻呂記念碑がある。
 
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by ogawakeiichi | 2006-05-07 12:39 | アジア史&思想